・「発注システム」 I・トレード(スターアセット証券)

まずはこれが発注システムの画面。基本的な作りのセンスがない。

画面は4分割のセルで仕切ってあるが、セルの幅、高さは変えられてもセルを増やす事は出来ないようになっている。1920*1200や1600*1200の高解像度のフル画面でも画面一杯に表示はできるが、4分割では大画面を活かす事はは出来ない。かといってあまり小さくしても文字が重なって読めなくなり、1024*768程度のモニターにフル画面で表示させての使用を想定しているようで、板を4つ表示させる程度でこれだけ画面を消費してしまうと効率が悪い。当然3商品の先2本の板を合計6つ表示させるような事はできず、2商品で4つにしても注文する時いちいち上のプルダウンメニューから注文入力画面を出さなければいけなくなるので、デイトレードで使おうとはとても思わない。チャートは別途でアラジンメイトというソフトを提供しているが、この画面にチャートを表示できるようにはなっていない。

また、画面上で右クリックメニューがないのも使い勝手が良くない要因の1つでもある。

 メニュー項目には特にコメントするような内容も見当たらないが、発注には便利な箱指注文を装備している。箱指注文ができるのは有難いことだが、注文入力画面を見ると、「範囲外」「範囲内」という選択するラジオボタンがあり、その横に「※左側に右側より小さい数値を入力してください。」との注意書きがあって、どうも表現が分かりづらい。売でも買でもまったく同じである。慣れればなんら問題はないだろうが、初めての時は表現の意図が分かりづらく、本当に自分の意思通りの注文になっているのかどうか不安で、注文を取り消してしまった。各社とも重要な単語や表現は統一してほしいものだ。

アラジンメイトという機能豊富なソフトを提供しているものの、証券については口座がないので分からないが商品の発注システムに限ってはあまり力を入れていないのではないかと勘ぐってしまいたくなる。
(2006年5月25日現在)

2006年7月14日にザラバ銘柄のOCO、イフダンOCO、I・トレード画面内でのチャート表示機能の追加など、バージョンアップ予定の様。http://www.star-s.jp/itrade/print/20060710.pdf (2006年7月10日記)


・「発注システム」 AccessV(ユニコム)

 現在、日本ユニコムではアクセスIIIがリリースされているが、平成18年7月24日よりアクセスIIIプラスが正式リリース予定で、OCO注文や、オンタイムの自動更新等の改良がなされる様なので、評価はアクセスIIIプラスを使用してみてからにします。
(2006年7月20日記)


・「DVD」ネット投資3年で成功しているデイトレード連勝法セニナー 25,200円(税込)

 10万円を超えるような特に高額なものは別として、25,200円はこの手のセミナーDVDとしては高額な部類に入る。視聴し始めてまず感じたのは、おそらく講師はこういう場にあまり慣れていない方であろう事と、話し方に癖があり、「えーとぉー」「あのぉー」の連発で、2時間少々の間に数百回、ひょっとすると1000回以上この言葉が発せられたかもしれない。そのため非常に聞き辛いと思ったのが第一印象。それと、つっ込むわけではないが、日足(ひあし)のことを「にっそく」と連呼しているのを聞いたときは、体がむず痒いような思いがした。栃木県日光市に、日足トンネル(にっそくとんねる)というトンネルはあるが、相場の世界では月足(つきあし)のことを「げっそく」という人はたまにいても、日足を「にっそく」と言う人はそうは居ないだろう。

内容はシステマチックな取引の心構えや注意点、検証から成り立ち、プロジェクターでチャートを映し実際に講師自身が使っている(た)ルールを説明しているというもの。そのルールというのは、具体的な名称は避けるが殆どのチャートソフトに付いていて大抵の人が知っている出来合いのオシレータ系指標の短基線、長期戦のクロスで途転するというもの。乗り遅れずちゃぶつかせず、ちょうど良いところのパラメータを選びなさいという事であった。もう十数年も前になるがキャリアも浅いころ、当時オメガ社のシミュレーションソフトを使い始めて同じような事をやっていた自分を思い出す。

ここまではまったくシステムのシの字も知らなく、どこからどう入るのかも解らない人にとっては参考になるのかもしれないが、その後の話で、その期間々々の相場つきによってパラメータを変えたり、時間枠を変えたり、テクニカルを変えて相場にうまくあてはめていけば良いということであったが、これには些か疑問を感じる。相当古い雑誌の記事ではあるが関連する内容なので、月間先物倶楽部という雑誌からごく一部を以下に抜粋しておきます。

===月間先物倶楽部 取引手法アラカルト(ヘッジ・ファンド・マネジャー 田中 雅)より抜粋===

 今回はボラティリティー・ブレークアウト・システムを例に取って、システム取引のシミュレーション利益の信憑性について検討する。分かりやすくするために例え話の形式で進めていきたい。時は今を去ること2年ほど前、94年の正月のことである。ある海外投資家のところに次のような儲け話が転がり込んできたと仮定していただきたい。これは日本の先物市場で小豆を取引する話なのではあるが、海外ファンド・マネジャーにのみ許される特別に低い手数料で取引をする設定になっているので、その点で読者の方々には現実味がない。誤解を避けるために小豆とは呼ばずに、仮に中豆(ちゅうず) という架空の商品を設定して話を進める。

 スター・モーカルが持ち込んできた話は次の通りである。モーカル氏は中豆を取引する優秀なシステムを開発した。これを使って中豆相場で儲けよう。投資資金を用意するか、さもなければこのシステムを買い取って、投資家が自分で取引してほしいという提案である。このシステムは「フロード」という名前のシステムで、そのシミュレーション成績は次の通りだった。
93年l月1日から12月30日まで、32回の往復取引をして、1枚当たり82万円の利益を上げた。勝率は63%、資産ピークからの最大落ち込み額は6万円に満たなかった。1回の取引の平均利益は2万5000円だった。

 次の日ミスター・モカランという人がやってきて、別のシステムを売り込んだ。そのシステムの名前は「オネスト」と言い、「フロード」 システムよりも長い期間をシミュレーションしてあった。そのシミュレーションの成績は次の通り。
86年1月1日から93年12月30日まで8年間を唯一のシステムで取引したシミュレーション成績は総合で312万円だった。1年当たりの平均利益は39万円である。この間1年平均52回の取引を行っている。勝率は42%。資産ピークからの最大落ち込み額は18万円。1回の取引の平均利益は6000円だった。

2つのシステムの比較

 モーカル氏のシステムは1年に82万円も儲けるというのに、もうひとつのモカラン氏のシステムはたった39万円しか儲からない。おまけに勝率も低く、資産ピークから落ち込むときは18万円も資産が減ってしまう。ちなみに落ち込むというのは必ずしも元金が減るという意味ではない。それまでに儲かっていれば、その最大ピークからの落ち込みを意味する。投資家は、この2つのシステムはどうしてこうも成績が違うのか不思議に思って、もう少し詳しく両者を比べてみた。すると、両方とも全く同じように作られたボラティリティー・ブレークアウト・システムであり、たったひとつの違いは、そのシミュレーション期間の長短でしかなかった。「8年も前の相場を考慮して何になるというのですか。明日の相場に影響を与えているのは、今日の相場であり昨日の相場です。フロード・システムは最新の情報を一番重要視して、明日の取引戦術を決定します。このため、1年しか過去を振り返らないのです。その代わり、このシステムは毎月末に、その日から12カ月前までの過去を対象にシミュレーションをやり直し、システムの調整をします。その後1カ月取引し、次の月末にはまたシステム調整をやり直します。このようにして、1カ月ずつシステムは生まれ変わって、いつも相場の最新の状況にマッチした取引ができるので、このように良い成績が出るのです」モーカル氏がこう力説した。

 一方モカラン氏は次のように反論した。「私のオネスト・システムのシミュレーション成績は確かに他のシステムのように良いものではありません。しかし、現実の世界で取引を始めると、ほぼ期待収益に近い成績を上げることができます。その理由は、8年という長期間のシミュレーションをするからです。8年間を通していつも少しずつ勝ちつづけるということは非常に難しく、そんなパターンはあまりありませんから、儲けも大したことはないのです。しかし私のシステムは信頼が置けます。 一度調整をしたシステムは1年間そのまま取引しても大丈夫です。毎年年末に一度だけシミュレーションをやり直します」投資家は、わざわざ儲からない方のシステムを選ぶ理由もないので、モーカル氏のシステムを採用し早速運用を始めた。 ただ念のために、83年からのデータを使ってモーカル氏に1年ごとに区切ったシミュレーションを出してもらった。おおむね、どの年も成績は良く、悪くても50万円ほどの成績は出ていた。
さて、ここで問題なのだが、われわれがこの投資家だとすると、どちらのシステムを選択するだろうか? この状況のもとでは誰しもモーカル氏のシステムを採択するだろう。読み進める前にちょっと考えてみていただきたい。

===抜粋終わり===

その後両者のシステムで運用した結果は、1年に82万円も儲けるというモーカル氏のシステムはシミュレーションとは似ても似つかぬ結果に終わり、一方1年にたった39万円しか儲からないモカラン氏のシステムは、ほぼシミュレーション通りの結果になったことは言うまでもない事である。


・「チャート分析ソフト」 ALADDIN-MATE(スターアセット証券)

 無料のチャート表示・分析ソフトとしては十分な機能を備えている。左画像はチャート表示選択画面。ザラバ足、N分足も備え、各商品・各限月・任意の期間が選べる。但し画面に表示できる本数は400本までで、日足でいえば1年7ヶ月程。横スクロールできるのだから、もう少し多い本数に対応してほしいところ。チャート上に表示させた情報の数値(4本値・移動平均・RSIなど)は、全てコピーしてエクセル等に貼り付けられるがこれも400本までで、長い期間のデータを取得するには日付を変えて何度も同じ事を繰り返す必要がある。また、相場表など変化する情報をリアルタイムでエクセル等外部ソフトに送るDDE機能も装備している。N分足は、7分、13分などのような中途半端な数値でなく、1・2・3・4・5・6・10・・・60分などの60を割り切れる数値に対応している。

常時接続が当たり前の時代とはいえ、データさえ取り込んでおけばログインする必要もなく、オフラインで使用できるところも評価できる。

 右の画像は画面をキャプチャしてから横サイズを1024まで縮小してあるので見難いが、チャート×2、板×3(18限月)、相場表×2を表示させた画面。2商品(限月)のサヤも含めてチャート内に表示できるのも有難い機能。ちなみにアラジンメイトはチャートや情報等が表示できるだけで、この画面上からの注文には対応していない。

豊富な機能で重宝することも多々あるのだが、I・トレードと同じく、操作性・設定項目・設定プロセスなど、とにかくセンスがない。たとえば、ロウソク足の下にRSI等々のテクニカルラインを当然追加表示する事ができるが、追加する度にメニューの設定から好みの画面分割設定にし直さなければならない。ドラッグして自由に可変できることを強く望む。




 ロウソク足のデフォルトカラーは陽線は赤、陰線は青に設定されている。国内のソフトでは海外とは違い、足を赤系、青系で区別する場合は赤系を陽線にしているものが多いようだが、このあたりはカラー設定で変更できるので問題ない。

左の上画像はアラジンメイトで表示したストキャスティクス。
各テクニカルに共通していて、短基線が太線、中期線が鎖線、長期線も入れれば破線のようなラインで表示されるようになっている。
テクニカル線もカラー変更は出来るのだが、ラインの太さや実線、破線の選択は設定出来ない。選択出来ないのであれば、下の他社ソフトで表示させた画像のように、1ドットの実線に固定したほうがシャープで見やすいと思うのは私だけだろうか?

それと、各機能や設定をメニューからは操作できても、画面上での右クリックメニューが一切ないので操作がより面倒に感じてしまう。

アラジンメイトを初めて使ったのは10年程前になると記憶しているが、その間機能やデザインに特に大きな変更はみられなかった。板情報が若干遅れるのと、慣れや好みの問題ではあるが板の見やすさや操作性がしっくりこないので場中には殆ど使用していない。FS社のOEMであろうと思うが、微妙な味付けの違いで数社の取引員から同ソフトが顧客に提供されている模様。(2006年5月31日現在)


・「チャート及び発注システム」 Trade-Pro(タイコム証券)

 タイコム証券には商品の口座しか開設していないので全ての機能を使いこなせていない、というか自分に必要な機能しか活用していないので未知な部分もあるが、商品先物/株式/指数先物/オプションに共有して使える、チャートに重点をおいたシステムであると言えよう。

まず、チャート描写および分析機能について述べると、今後より一層の機能向上を目論んでいる意図が垣間見れるが、相対的にみて既に十分優秀な出来栄えに仕上がっている。以前はEdgeTrader(トレードウィザード)という、これまた1度使うと手放したくなくなる使い勝手の良いソフトのOEM版であろうトレーディングマスターを顧客に提供していたが、今回のTrade-Proは他社製なのか、DLL等の会社名や商標は空欄だが値の所々にハングル文字が見当たるので韓国製なのか?

これが色々触ってみると、大丈夫なのかと思うくらいトレードステーションと似ている。こちらでも述べたが描写スタイル・レイアウト、各操作手順・その内容など、TSを意識しているとしか思えない程似ている部分が多々見受けられる。

また、まだ発展途上ではあろうが、左画像のように最初から組み込まれた売買信号、戦略を選択し売買サインを表示できるようにもなっている。このサインもトレードステーション風のデザインが使われている。

複数のチャートウィンドウを表示させた時、タイトルバーとでも言うのか、winXPでいうと最上部の青い帯部分が表示されないので、僅かながらでも画面の領域を節約でき、モニターの解像度・サイズが許容すれば

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